私はお菓子作りが得意なんですが、お菓子作れると言うと大体「すごーい」と言われます。
これは、みんな、お菓子作りが難しいと思っているから。
何故初心者にお菓子作りは難しいか?
それは、一般的なお菓子レシピに、細かいコツが全く書かれていないことにあります。
ほんと細かいんだけど、その辺失敗すると致命的なのです。
今日はその失敗の回避方法をご紹介します。
スポンジケーキ編です。
なお、分量や作り方は紹介しませんので、その辺はどこかで調べてください。
もくじ
スポンジケーキをおいしく作るコツ9選
スポンジケーキはたまごが大事です
スポンジケーキには別立て法と共立て法という2種類の作り方があります。
別立て法は、卵白と卵黄を分けて泡立てるやり方、共立て法は分けないで泡立てるやり方です。
でもその前に。
多くのお菓子レシピでは、卵のサイズはLサイズとなっています。
でも実際に家にある卵はLサイズではないことが多いです。サイズミックスとかね。
そういうときは、どうするのか。
1個増やしてしまいましょう。よく膨らみます。
これは私が長年お菓子を作ってきてたどり着いたコツです。
もし、「サイズミックスってLサイズの可能性もあるじゃん」と思うのであれば、こうお答えします。
やってみてください。
別立てと共立てどっちがいいの?
別立て法と共立て法、おそらく本によってやり方を指定してくると思いますが、どちらがいいのかというと、手順が少なく楽なのは共立て、失敗が少ないのは別立てです。
別立ての方が、卵が泡立った感の見極めがしやすいからです。
おそらく初心者の方は、卵が泡立った状態というのが全く分からないと思います。
うちの夫も、初めて卵白を泡立てさせたとき、表面が泡だらけになった時点で「これくらい?」などと言ってきました。
メレンゲがどういうものか全く分からないようでした。お菓子作らなきゃ知らないですよね…。
このレベルだと、別立てでも失敗しますが、この記事でしっかり泡立て方をお教えしますのでご心配なく。
別立てと共立ての違いには、味や食感などの違いもあるそうですが、私はおおざっぱなのでその辺は気にしません。
私がどちらを好んでいるかというと、卵を分けなくてもいい共立ての方ですね。
別立て法
別立てする前の注意
別立てするとき卵を卵白と卵黄に分けますが、そこにも注意点があります。
分けたとき、全部でなくても良いので可能な限りカラザ(卵黄に絡まってる白いやつ)を卵白側に入れておいてください。
卵黄にくっついててめんどくさいと思いますが、その方が泡立ちやすいです。
これは、家政科だった私が調理の先生に聞いたコツです。
別立ての泡立て方
別立て法は、卵白を泡立ててメレンゲにします。
でも泡立てていると、大分あわあわになってこれくらいでいいんじゃね? と思う時間が結構長いと思われます。
これが失敗ポイント。
こんなもんでいいだろ、と思っても全然ダメなときがあります。
しっかりとしたメレンゲが出来ているか見極めるには、簡単なやり方があります。
それは、
ボウルを逆さにしてもびくともしないかたさになってるか
です。
ちゃんとメレンゲが出来ていれば逆さにしても落ちないのです。

周りが暗くて恐怖画像みたいになってしまいましたが、こんな感じです。
動いて落ちそうになるなら、もう少し泡立ててください。
また、砂糖を入れるタイミングは、しばらく泡立てて真っ白なあわあわになってからです。
最初に入れると泡立ちづらくなってしまいます。また、逆さで落ちないくらいまでにはなってなくても入れていいです。
最初に入れさえしなければ、これはそんなにシビアではありません。
ちなみに卵を泡立てる際はハンドミキサーがあると便利ですが、うちで使ってるハンドミキサーを紹介した記事を以前書いたので貼っときますね。

別立て法の卵黄のタイミング
別立て法の時、卵黄にも砂糖を入れたり混ぜたりする作業があるのですが、これ、本によっては「卵白を泡立てる前」を指定してくることがあります。
これはいけません。
卵白を泡立ててから、卵黄の処理をしましょう。
そうすれば、卵白を泡立てた後のハンドミキサーをそのまま使って卵黄を混ぜられるからです。
卵白は汚れを嫌います。卵黄を先に混ぜてしまった場合、ハンドミキサーを洗うか、または卵黄は別の泡立て器にするか何かしなくてはなりません。
卵白を泡立てた後なら、汚れたままのハンドミキサーで卵黄を混ぜられるのです。
大丈夫。出来上がったメレンゲは、卵黄を処理しているくらいの時間でヘタレたりはしません。
これは守らないと失敗するたぐいのコツではありませんが、知っておくとちょっと楽だよというコツです。
共立て法
共立て法は湯煎する
次に共立てのコツです。
共立ては卵を分けなくてもいいので楽ではあるのですが、湯煎をしながら泡立てる必要があります。
大きなボウルがあればお湯を入れて、卵を入れたボウルの底を当てながら泡立ててください。
人肌くらいになったら湯煎を外します。
うちは身内で食べるので、指で温度を確認してしまいますが、気になるようなら温度計があった方がいいかもしれませんね。
共立ての泡立て方
共立て法の方が泡立った状態の見極めが難しいと言いました。
おそらく、レシピ本には「のの字が書けるくらい」とか「垂らしたらリボン状」とかわけの分からないことが書いてあると思います。
のの字…書けてるかな…? ってなって大きな失敗ポイントです。
のの字はしばらくキープできるくらいでなくては書けてはいません。
分かるかー!💢 ってなりますよね。
大丈夫。これも簡単な見極め方があります。
それは、
ようじを突き立ててみる
です。
ようじを刺して倒れないようであれば、しっかり泡立っています。
しかし、またここで「よし、倒れないからOK!」と思って次に進むと、また失敗ポイントです。
倒れなくなってから、ハンドミキサーのメモリを1にして、1分ほど混ぜなくてはなりません。
そうすることで、泡が均一になってきれいになります。
これで、共立て法の泡立ては完璧です。
なお、共立ての砂糖の入れるタイミングは最初で大丈夫です。
バターの混ぜ込み方
さて。卵がきれいに泡立ちました。小麦粉を加えて溶かしバターを混ぜたらオーブンへ…。
いえいえ、このバターも曲者です。
ヘタしたら、バターのせいでせっかくのきれいな泡が消失してしまいます。私も初心者の頃何回かやりました(ーー;)
バターは、温めてしっかり溶かした後に人肌くらいまで冷まします。
そして、
スポンジ生地を少量すくってバターの方に混ぜた後で全体に混ぜる
のがコツです。
いやー。このやり方知る前はバター入れるの賭けみたいなもんでしたよ…。失敗するとびっくりするほどしぼむんですよ…。
このコツ知ってからはバッチリです。おそらく載ってる本はあんまりないと思います。
スポンジケーキを焼いた後
型に入れて焼く際、入れる前に何回か型ごと落として気泡を抜く、というのはほとんどの本に書いてあると思います。
これは手順の通りです。
しかし、焼いた後も同じことをする必要があるのです。
焼いた後に型ごと落とすことで、余計なガスが抜けて、しぼむのを抑えることが出来ます。
また、落とした後はすぐに型から外してクッキングペーパーを敷いたケーキクーラーなどに乗せて、手ぬぐいなどをかぶせておきましょう。
型から外さないと湿気がこもるし、外してそのまま放置だと逆に乾燥します。
半日以上放置して、しっかり中まで温度が下がってからデコレーションしてください。
スポンジケーキはコツがいっぱい
スポンジケーキのコツだけ並べたのに結構な情報量になってしまいました。
これだけのことが、重要なのに本にあまり書かれていないのだから、初心者が失敗するのは必然ですよね。
1回失敗したら「自分にはケーキは無理」ってなって敬遠してしまうと思います。
この辺のコツを意識しながら作ってみれば、うまくいくと思いますよ。
ケーキは慣れればそんなに大変じゃないので、是非作ってみてください。
終わりに
この記事書いてたら前段階の「ボウルに油や洗剤が残っていてはいけない」とか、もっと前の「そもそもお菓子作りに必要な道具って?」も書きたくなってきたのでまたの機会に書かせていただこうと思います。
※追記
プリンのコツも記事にしたのでご覧ください。

それではまた!

